歌川派 (うたがわは)
十八世紀末に浮絵を描いた絵師、歌川豊春(とよはる)(1735–1814)を開祖とする歌川派は、十九世紀、日本の版画のもっとも有名な流派の一つになった。この流派は非常に細かく枝分かれし、さまざまなジャンルにわたって多数の絵画作品、版画作品が生まれた。とはいえ、歌川派の基礎となったのは、やはり役者絵と歴史的英雄を主題とした作品だった。
歌川豊広(とよひろ)(1773–1829)は、豊春の弟子で、美人画を専門とした。初代歌川豊国(とよくに)(1769–1825)は、十八世紀末から十九世紀初頭にかけて派を率い、中間色の背景に役者の全身像を描き、また版画においてもその名をとどろかせた。歌川国貞(くにさだ) (1786–1864)は、初代豊国の弟子で、十九世紀前半に派を統率した。初代豊国のもう一人の弟子、歌川国芳(くによし) (1797–1861)は、合戦場面の侍を描き、歴史や英雄が主題の浮世絵
連作を多数制作した(武者絵、歴史画)。
歌川芳幾 (うたがわよしいく) | |
初代目歌川豐國 (しょだいめうたがわとよくに) | 1769 - 1825 |
歌川豊広 (うたがわとよひろ) | 1773 - 1828 |
二代目歌川豊国 (にだいめうたがわとよくに) | 1777 - 1835 |
初代目歌川国貞 (しょだいめうたがわくにさだ) | 1786 - 1864 |
歌川国直 (うたがわくになお) | 1793 - 1854 |
歌川 国丸 (うたがわくにまる) | 1794-1829 |
歌川国安 (うたがわくにやす) | 1794 - 1832 |
初代目歌川広重 (しょだいめうたがわひろしげ) | 1797 - 1858 |
歌川国芳 (うたがわくによし) | 1797 - 1861 |
歌川貞秀 (うたがわさだひで) | 1807 - 1873 |
初代目歌川国輝 (しょだいめうたがわくにてる) | 活躍 1818–1870年代 |
歌川国升 (うたがわくにます) | 活躍1820年代–1852 |
初代目歌川芳艶 (しょだいめうたがわよしつや) | 1822 - 1866 |
二代目歌川国貞 (にだいめうたがわくにさだ) | 1823 - 1880 |
二代目歌川広重 (にだいめうたがわひろしげ) | 1826 - 1869 |
二代目歌川国輝 (にだいめうたがわくにてる) | 約1829/1830 - 1874年 |
歌川国富 (うたがわくにとみ) | 活躍19世紀中期 |
初代目歌川芳盛 (しょだいめうたがわよしもり) | 1830 - 1884/1885 |
歌川芳虎 (うたがわよしとら) | 1830/1850 - 1880/1887 |
河鍋暁斎 (かわなべきょうさい) | 1831 - 1889 |
二代目歌川国久 (にだいめうたがわくにひさ) | 1832-1891 |
歌川芳雪 (うたがわよしゆき) | 1835 - 1879 |
橋本周延 (はしもとちかのぶ) | 1838 - 1912 |
月岡芳年 (つきおかよしとし) | 1839 - 1892 |
三代目歌川広重 (さんだいめうたがわひろしげ) | 1843 - 1894 |
歌川芳員 (うたがわよしかず) | 約1848-1863年 |
初代目歌川国明 (しょだいめうたがわくにあき) | 活躍 1850–1860年代 |
二代目歌川芳宗 (にだいめうたがわよしむね) | 1863 - 1941 |
歌川豊信 (うたがわとよのぶ) | 活躍1870/1880年代 |
歌川広貞 (うたがわひろさだ) | ? - 1865 |
歌川芳取 (うたがわよしとり) | ? - 1899 |